第61回日本社会医学会総会(大阪)

会長挨拶

大会メインテーマ:社会医学の未来をデザインする~歴史に学び、一隅を照らす~

新型コロナウイルスの最初の国内感染者が、2020年1月15日に確認されてから早1年を経ています。この感染症の収束目処は未だに立っていません。第61回日本社会医学会の総会は当初9月に開催させていただく予定でしたが、延期させていただいていました。この度WEBを使う方式とすることで、3月24日からの開催のはこびとなりました。

大阪においては、2012年に第53回総会を開催しています。第53回総会は「社会医学の立脚点-原点から考える-」をメインテーマとして開催させていだきました。8年を経て、今回はそれを発展させ「社会医学の未来をデザインする~歴史に学び、一隅を照らす~」をメインテーマとして開催させていただきます。

20世紀に入り、二つの世界大戦、米ソ冷戦構造を経て、世界が一つの経済圏となったグローバル社会がつくりだされています。ワンワールド社会が、2003年にSARS、2009年に新型インフルエンザウイルス感染症などのパンデミックをもたらしたと言えます。

21世紀に入ってから20年を過ぎています。さらにグローバル社会が進展しています。このような社会の中に新型コロナウイルスが入り込んだため、瞬く間に世界中に拡がり、誰しもが歯止めをかけることのできない事態となっています。

日本は、低経済成長社会となり、少産少子、人口減少社会となり、世界で最も高齢者人口割合の高い社会となっています。人口の東京一局集中、超高齢社会の進行が、日本の新型コロナウイルス感染症の流行の制御を難しくしています。社会医学の未来をデザインするには、このような国内外の社会の変化や状況を十分に踏まえる必要があります。

そのために「社会医学の未来をデザインする~歴史に学び、一隅を照らす~」を本総会のメインテーマとさせていただきました。「一隅を照らす」は、アフガニスタンで人々の生命と健康を守る活動をされてこられた中村哲医師が好んで使われておられた言葉です。「すべての人々に健康を(Health for all)」ということに通じる言葉です。

今回は、WEBという新しいかたちで総会を開催させていただきます。

日本の社会医学の未来をデザインするには、会員はもちろん、新たな分野の人々、若い世代の人々にも参画していただくことが不可欠です。そのためWEB開催の利点を生かし、新たな研究者、医療者、実務者、学生などにも積極的にご参加いただき、日本の社会医学の未来について自由闊達に発表、報告、議論の場としていただきたいと考えています。

2021(令和3)年1月21日
関西大学社会安全学部 高鳥毛敏雄

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